岸田内閣の支持率が低下している。
12月の世論調査では支持率が20%を下回るところも出てきた。来年にかけてさらに支持率は下がっていくだろう。
批判されることはいろいろあるようだが、私は岸田政権の最大の失政は外交の後退だと考える。
総理大臣はいくつもの責任があるが、外交が最優先課題だと私は考えている。
過去の首相を見てみると吉田茂首相はサンフランシスコ平和条約を結んで日本の独立を回復した。佐藤栄作首相はアメリカと交渉を続けて沖縄の本土復帰を成功させた。田中角栄は中国との国交回復をしている。
戦後記憶に残る政治家は外交で成功している。
3人の首相の後安倍晋三首相まで小者が続くのは外交で大きな成果がなかったからだ。民主党時代の3首相に至っては中国に近づきすぎてアメリカから顰蹙を買い日米関係に亀裂まで入った。
近衛文麿首相や東条英機は評判が悪い。それはともかく外交である戦争に負けたからだ。
日本の首相は外交が一番の仕事でありその成否で評価される。
安倍首相はインド太平洋構想を自ら立上げたことだ。中国を世界の仮想敵国とにんしきしたインド太平洋構想は極めて大切な外交戦略となり、トランプ大統領をむしろリードして日米関係は盤石なものになった。
このまま中国包囲網が続くかと思いきや潰したのは岸田首相だ。
こともあろうか親中派を外務大臣に据えてしまった。アメリカは岸田政権を警戒し岸田政権発足後はまともなトップ会談ばかりか外務大臣レベルの会談もめったに行われなくなってしまった。
最近の岸田政権は「インド太平洋構想」という言葉を使わなくなっている。明らかにアジアと世界のリーダーの立場は捨ててしまった。
また情けないことにいうべきことをいう中国大使もおそらく中国側に配慮してか親中が多いと言われるチャイナスクール出身の大使に交代させた。
政権発足時外務大臣を務めたので外交は得意などと言うおべんちゃらがマスコミの間で広がっていたが、無能を世界に晒しているだけだ。
岸田外交の後退は世界の平和を考えれば万死に値する失敗だと考える。
2023年12月25日