アメリカ議会の反対でウクライナ支援の予算可決は翌年に持ち越された。
全面的な支援を約束していたバイデン政権にジレンスキー大統領は裏切られたことになる。
来年早々の支援予算が可決されたとしてももしかするとこれが最後のアメリカの支援になるかもしれない。そうなった場合ジレンスキー大統領はプーチン大統領との間で停戦合意するか戦争継続の後敗北するしかなくなる。
2022年2月戦争開始当初すぐ後にロシアとウクライナとの間で停戦協定は実質合意していた、とイスラエルの元首相が述べている。
ロシアが受け入れたのは、ジレンスキー大統領の命を保証すること、ジレンスキー政権をロシアが認めること、ウクライナ軍の解体は要求しない、などだ。一方ウクライナが受け入れるのはは、核武装あるいは核の持ち込みはしない、NATOには入らない、中立を守る、ロシアが占領した5州に自治権を与えること、などだ。
まっとうな落としどころだ。今も昔も両者が合意するのはこれしかない。今後停戦交渉が具体化した時の停戦条件は似通ったものになるはずだ。
結局戦争当初の停戦交渉は背後にいるアメリカの影響を受けたイギリスが停戦案受け入れを拒否するようにジレンスキーに圧力を加え破綻した。
その後ウクライナは何十万と言う兵士が戦死し傷つき何十万人の市民が死に家を失い隣国に避難をし、ウクライナのインフラは破壊された。
1年半前の停戦協議の時に合意していればウクライナはこの甚大な被害を受けることはなかった。
ジレンスキー大統領の判断ミスであることは明らかだ。
だがアメリカはジレンスキー大統領にアメリカが支援すればロシア軍は簡単に駆逐できるイメージを与えたのだろう。
「アメリカが付いていればロシア軍などすぐに殲滅できる、停戦などせずに戦った方がいい。」と言った。だがアメリカ軍自身は戦わず支援も中途半端になったのだ。
そしてアメリカは今、「金が出せなくなった、ジレンスキー大統領はどうしますか?」と言っているのだ。
ほんの1年前まで英雄だったのに21世紀の歴史に残る「道化師」といえば失礼になる、「詐欺被害者」になりつつある。
2023年12月31日