最近ウクライナが負けたら力で国境線を力で変更したことを認めることとなり、今後中国が武力で台湾に侵攻することが容易になりそれを認めることとなる、と専門家たちは言っている。
戦況はウクライナに贔屓目に観ても膠着状態だ。
実態は深刻で要衝のアウディーイウカが陥落しウクライナでさえも防衛に徹すると劣勢であることを認めている。
2年間の戦いで兵員の数と砲弾の数が今でも物を言うことが明らかになった。西側はレオパルド戦車や各種ミサイルの支援を行い、ウクライナに軍事情報を提供してきた。しかし結局ロシア軍の大規模な兵員数と底知れない砲弾の雨に後退を余儀なくされている。
戦況を左右する砲弾の生産量を西側は1.4倍にする目標はあるものの達成の見込みさえたっていない。一方ロシアは戦争前の10倍の砲弾を生産しロシアはウクライナの10倍の砲弾を撃ち込んでいる。
兵員不足も深刻だ。昨日のブログの通りウクライナの人口は戦前の4割減となっており、ロシアの六分の一でしかない。兵士の損耗をロシアとウクライナが同じとするとこの2年でウクライナの兵員数は六分の1を大きく下回っているはずだ。
欧州諸国が砲弾供給を2年経っても4割増にできないのは本気でウクライナを支援するつもりがないからだ。
またトランプ氏が大統領になってもならなくてもアメリカ議会はこれ以上の軍事支援を認めないだろう。
となればウクライナの敗北は避けられず現実のものとなる。
ウクライナが敗北するという現実を受け入れそれを前提に今後の外交を考えるべきだ。
それは好ましくないと言っても現実はやってくる。冷徹に未来を予想しなくてはいけない。
力による変更は認められないというが、中国は香港を力で押さえつけて自由を奪った。すでに東アジアでは力による現状変更が行われていてそれを西側諸国は受け入れてしまっている。
ロシアが力によってウクライナを服従させようがさえまいが香港を見捨てた西側は東アジアで力による現状変更を過去に認めているわけで台湾の危険はその時から発生している。
ウクライナの敗北は中国の台湾侵攻を促すものだが、香港弾圧成功の時点ですでに台湾有事は大あきなリスクとなっていたのだ。
日本はウクライナの敗北の事実を冷静に認め、香港弾圧から続いている台湾有事に備えるべきだ。
2024年2月27日