ドラコの資産運用 織田俊夫

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どうのように負けるか追い詰められたジレンスキー

 この秋は「ウクライナが戦争に負ける、占領された5州を取り戻すことができないことを多くの人が認める時期になる」とこのブログで予測した。

 いま日本人のどれだけの人がウクライナ優勢を信じているのかは分からないが、少なくとも西側メディアでは膠着状態と言う報道をしている。

 はっきり言おうウクライナの敗色は決定的であり、ジレンスキー大統領はどのように負けるかを考えないといけない状況にある。いかにして勝つかではなくいかにして負けるかだ。

 2023年2月24日に「ウクライナは負ける」とこのブログで述べたが、この9ヶ月でロシアとウクライナの占領地域はほとんど変わっていない。膠着状態は最近のことではなくこの1年続いているのだ。

 ウクライナは守るのが精いっぱいで5州奪還は無理な状況だ。ロシアは占領地を広める力はあるが損失を考えて侵攻していない。ロシアはさらに攻め入る力はあるがやっていないのだ。

 今後のウクライナは苦境になる。

 まずアメリカは共和党過半数の下院が新たな武器供与を渋っている。さらにハマスのテロ攻撃をきっかけに中近東にも軍備予算を割かなくてはいけない。ユダヤ人の強いアメリカはウクライナよりもイスラエルを優先するだろう。

 さらに2024年大統領選挙でもしトランプ氏の再選となれば現状で停戦となる。

 欧州においてもハンガリーに加えチェコに支援に反対する政権ができた。アメリカに引きずられてウクライナ支持をしているEUだが、アメリカの腰が引けだすと一気に支援反対の国が増えるだろう。

 こうしてウクライナは兵器の調達が難しくなる。

 またウクライナはロシアの人口の5分の1なので兵士不足だ。すでに職業軍人のほとんどが〇死するか負傷して戦線にいるのは新兵ばかりだ。戦争が長期化すればするほどロシアに対してウクライナはさらに兵士不足になる。

 ウクライナ経済は支援だけが頼りで破綻している。一方ロシアは西側の経済制裁にもかかわらずエネルギー資源輸出を柱に西側以外の国々との貿易で当初西側の期待していた経済破綻は兆候はない。ルーブルは戦争以前と同じ価値で志位している。

 今プーチン大統領は優位な兵力でどこに侵攻しようかを考えている。投入する兵力と損害、侵攻で得られる占領地の価値、を天秤にかけて考えているのだ。その結果しだいでもしかすると来年春どこかで大規模なロシアの侵攻があるだろう。

 ジレンスキーは勝ち目のない戦であることを認めるか、認めずに戦争を続けてウクライナを欧州唯一の三流国家に留め置くか、の選択しかない。

2023年11月6日

 

 

 

 

 

 

 

 

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