3月6日映画「FUKUSHIMA50が公開される。
2011年福島原発事故で対応に当たりその後亡くなった東電吉田所長とそのチームのノンフィクションドラマだ。是非とも観て見たい。
だが福島原発事故発生前の経緯や本来の原因はなんだったか、最近のマスコミはほとんど報道にしない。
福島原発は地震の揺れで放射能漏れをしたのではない。建物も原子炉も地震の揺れではびくともしなかった。
地震のあと津波が福島原発の防潮堤を超え海水が原子炉建屋地下に流入した。そして非常用発電機を水没させ原子炉冷却用ポンプが停止した。結果原子炉を冷却できなくなり融解したのだ。
つまり原子炉の冷却ポンプを動かす発電機を地下室に置いていたことが命取りとなったのだ。
そんな大きな津波が来るとは予想できなかった、という言い訳はおかしい。東北地方は何度も津波に襲われている。そして今回と同じ規模の津波は869年に発生している。1000年ごとに20〜30メートルの津波が起こっているということも知られていた。国と東電が知らなかったと言うことはできない。
これは原発の寿命を50年とすると50年÷1000年で5%の確率で事故は起こったことになる。無視できるような小さな確率ではない。小学生でも分かる確率計算だ。
日本を吹き飛ばすリスクが5%もあったのだ。
津波のリスクをなかったこととして原発設計をしたのはだれなのか。そしてそれをなぜ監督官庁は放置無視したのか。責任はあまりにも重大だ。
吉田所長は日本を放射能から救った日本国民の恩人だ。彼を記憶に残す映画は賞賛されるべきだ。だが同時にどうして地下に発電機を置くような初歩的なミスをしたのか、その経緯と原因について我々は明らかにすべきだ。
2020年3月5日