金融関係の人と話をしていると為替についてずれを感じるときがある。
それは円高になった時に私が所有している外貨建ての資産、株式や債券が円建てでは値下がりするため、営業担当は申し訳ないと思うようだ。
実は私は何とも思っていない、というのはむしろ外貨で評価すれ総資産は増えたことになるからだ。
例えば110万円の日本円の資産と1万ドルのドル資産を持っているとする。
1ドル110円とすると円換算する資産の総額は220万円だ(円資産110万円+1万ドルx110円)。
これが円高になって1ドル100円になると資産の総額は210万円(円資産110万円+1万ドルx100円)となり10万円目減りする。こうなると円建てでは目減りするので私に損をさせたと担当営業マンが申し訳なさそうにする。
一方でドル資産ベースで計算すると。110万ドルは110円で計算すると1万ドル、総資産は円資産1万ドルを足して2万ドルになる。
これがドルが100円になると円資産は110万円÷100円=1万1千ドル。ドル資産1万ドルを合わせると2万1千ドルとなり、2万ドルに比べて1千ドル資産が増えたことになる。
子どもだましのように思えるがこのように見方を替えれば円高になったら資産は増えたことになる。
別の言いかたをすれば普段ドルを使っている外国人の立場に立って見ればいいということだ。
私は外国人ではないのでそんな考え方はできないと言う人がいるとは思うが、海外生活が長い人、日本と海外を定期的に行き来しているひとはこの考え方でやっている。
納得できない人は一生に海外旅行で使うお金の半分ぐらいを外貨にして資産運用しておくといいと考える。円安の時はその外貨資産を使い、円高の時は円資産を使えばいいのだ。
尚日本に比べて外貨資産の方が一般的に預金金利は高いしその国の成長力はあるが。しかしインフレで通貨が突然安くなることもあるし、国がデフォルトすることもあるのでリスクを考えて覚悟しておく必要がある。
2020年3月18日
投資はご自身のリスクと判断でお願いします。