ドラコの資産運用 織田俊夫

政治、経済、社会、を常識眼で分析すれば資産は10倍になる

日本が国債を沢山発行しているのに破産しない理屈

 いまだに国債を日本は沢山発行しているから破産する、ハイパーインフレになるなどということを言う人がいまだにいるので説明しておきたい。

 日本は破産しない、戦争でもしない限り今この世に生きている日本人が全員死ぬまでは日本が破産することはまずない。

 どの国でも経済は企業、国民、国、の3つから成り立っている。

 父、母、娘の3人家族を想像してそれに当てはめてみる。父を企業、母を国民、娘を国としてみる。

 分かりにくいと思うので適当に数字を入れてみる。企業、国民、国についてはまずは忘れてこの家族の財務状況は全体として健全かどうか考えてみてほしい。

 父は1000万円の資産と700万円の住宅ローンの負債があって差額が300万円プラスだ。1000万円の資産の内800万円が銀行預金と持株会で200万円を娘に留学費用として貸している。

 母は900万円の資産と700万円の夫と共同名義の住宅ローン負債があって差額が200万円プラスだ。900万円の資産の内800万円は親からもらった預金性タイプの生命保険で残り100万円は娘に学費として貸している。

 娘は父から200万円、母から100万円、合計300万円を借りていて資産はバイトで貯めた留学の準備金が100万円ある。つまり娘は200万円のマイナスだ。娘は学校の友達や銀行など家族以外からは借りていない。

 父は資産と負債を比べるとプラス、母も資産と負債を比べるとプラス、娘だけが負債の方が多い。

 単純に足すと全体で資産が1900万円(父1000万円+母800万円+娘100万円)で負債は1700万円(父700万円+母700万円+娘300万円)で差額200万円のプラスになる。

 家族全体と家族の外との関係を見ると父が娘に貸している200万円、母が娘に貸している100万円の合計300万円の貸付金と娘が両親から借りている300万円の借入金は家族内部の貸し借りで外部とは関係ないので相殺される。

 家族全体は資産が1600万円(父800万円、母700万円、娘100万円)、負債は1400万円(父700万円+母700万円+娘0)となり差額は単純に足したのと同じく200万円となる。

 この家族は破産しているのだろうか。娘だけをみれば借金のみだが家族全体をみれば健全だ。

 今一度数字を入れたところを父を民間企業、母を国民、娘を国、娘の借金を国債、家族全体を日本全体で読み直してほしい。

  娘の父母から借金、つまり国債を1000万円にしても3人の家族合計が家族外部に対してプラスであればこの家族は何ら問題がないことがお分かりいただけるだろう。

 こらが分かれば海外の資産の方が負債より大きい(海外から借金していない)日本は全く問題ないことが分かるし、日本と同じく国債を沢山発行していても海外から借金をしているギリシャや韓国が危ないことは分かると思う。

2020年3月19日