ドラコの資産運用 織田俊夫

政治、経済、社会、を常識眼で分析すれば資産は10倍になる

経済学、物価はほとんど人件費だけから成り立っている。日本は簡単に飲み屋にいけなくなる。

 経済学、物価はほとんど人件費だけから成り立っている(ブログ3月27日)と説明したが、それをもとに考えると人件費の高い国は物価が高く、人件費の安い国は物価が安いということになる。

 当たり前の話だがこれをもとに人件費が高くなり物価が高くなるというのはどのような世界なのか考えてみたい。

 喫茶店のコーヒー一杯とスーパーのコーヒー豆一杯分を比較してみる。

  喫茶店の300円のコーヒーのコーヒー豆代が日本で50円とすると世界中どの国でもおよそ50円(それに相当する各国の通貨)で手に入れることができる。

 残り250円は「広義の材料費」と人件費に分けられるが、先のブログで説明した通り「広義の材料費」はさらに分解すると人件費となり、結局250円はほとんどが人件費ということになる。

 喫茶店の従業員の給料やコーヒー豆輸入業者社員の給与が上がると人件費が上がり250円では立ち行かなくなる。給与が2倍になると人件費は500円になり、一杯のコーヒーは550円になる。

 300円から550円なので83%の上昇だ。

 一方でスーパーで売られている一杯あたりのコーヒー豆を100円とする。コーヒー豆代が50円なので人件費(スーパーの従業員の給与など)は差額の50円になる。人件費が2倍になると100円でコーヒーの価格はコーヒー豆代50円を出して150円になる。

 100円から150円なので33%の上昇だ。

 人の手間がかかるものほど物価上昇率は高くなる。

 つまりスーパーの価格はそれほど上がらないが飲み屋の価格は上がる、シンガーソングライターの音楽配信はそれほど高くならないが、クラッシックオーケストラのコンサートは高くなるか成り立たなくなる。

 酒を買って自宅で飲むにはそれほど財布が傷まないが飲み屋はたまにしかいけなくなるということだ。今のスイス、ドイツ、フランス、などがそんな状況だ。

2020年3月29日