ドラコの資産運用 織田俊夫

政治、経済、社会、を常識眼で分析すれば資産は10倍になる

素人は一棟マンションに手を出してはいけない

 一棟マンションを持っていると聞けば相当な資産家ではないかと思う。

 都心や地方都市の一棟マンションは少なくとも1億円はするし取引されているものいのほとんどは2億円以上している。

 だが素人は一棟マンションに手を出してはいけない。

 一棟マンションは銀行からみると資産価値があるの新築であれば50年ローンを組むことができるし中古であっても銀行としては融資がしやすい。

 なので金額が大きい割に銀行が融資をしてくれるので意外と容易に素人でも一棟マンションのオーナーになることができる。

 だが資産規模1億円〜5億円の素人、中小資産家が5億円のマンションを購入したらかなり苦しい状況になる。

 利回りは50年間平均して5%とすると毎年2500万円の家賃が入ってくることになる。

 借入金の返済は50年ローンとすると元本返済が1000万円になる。金利を例えば2%とすると50年間の平均金利支払いは500万円。つまり銀行への返済だけで1500万円になる。家賃収入2500万円から銀行返済1500万円の差1000万円の手残り現金ができる。

 この1000万円は5億円に対して2%にしかならない。ここから管理費、利益にたいする法人税を支払わないといけない。投資金額の2%など管理費と法人税で簡単に飛んで行くことになる。

 一棟マンションものはキャッシュフローが厳しいのだ。購入しても毎月現金が入ってくるわけではなくむしろ毎年現金が出て行くことすらある。

 もちろんば売却時に銀行借り入れよりも高い値段で売ることができればその時に大きなキャッシュを手に入れることができる。5億円の物件で25年後にローン残高が3億円残っていて物件が4億円で売れれば1億円の現金がはいってくることになる。

 大規模な不動産投資家はこれで利益を上げている。手持ちのマンション価格が上がって利益が出るタイミングを待っているのだ。余裕のあるお金持ちはこれができるが中小の資産家にはなかなかできない。

 25年経ったときに4億円で売れるかどうかは分からない。もし2億円でしか売れなかったらローン残債を支払えないといことになる。

 その時血眼になって買い手を探すことになる、市況が悪化していると買い手は見つからないし買い手に銀行が融資するような状況でないと引き合いがあっても成立しないといういことになる。

 一棟マンションはたかだか1億円〜5億円の資産家が手を出すものではないと考える。

 

2020年10月21日