ドラコの資産運用 織田俊夫

政治、経済、社会、を常識眼で分析すれば資産は10倍になる

米国民主党はどうして庶民の味方にならないのか。

 私は米国の民主党は日本の野党に比べたら雲泥の差がある立派な政党だと思うし、世界の中でリベラルを掲げている数少ないまともな政党だと思う。

 だが私には二つの疑問がある。どうして民主党のようなリベラルな政党は外交が下手なのだろう。もう一つはなぜ民主党のようなリベラルな政党は本来庶民のための政党なのに庶民のための経済政策をしないのだろう、ということだ。

 昨日のブログに書いたように民主党は結果として多くの戦争を引き起こしている、言ってみれば外交下手だ。国民の命をより犠牲にしていると言っていい。

 民主党は戦争を回避する印象があるが、歴史をみれば共和党とほとんど変わりない、あるいは民主党の方が戦争が多かったと言ってもいい。

 経済を見るとクリントンオバマの両大統領は明らかにグローバル化を推し進めた。グローバル化で一番喜ぶのは米国の資本家だ。そして発展途上国(中国など)の資本家、発展途上国の労働者にも恩恵がある。困るのは仕事を無くす米国の労働者だ。

 民主党に多くいるグローバリストはグローバル化すれば経済全体が成長するので米国の労働者にも長い目でみれば果実が下りてくるという説明をしていた。だが実際は仕事は全部中国など発展途上国に行ったままで帰ってこなかった。

 これに気が付いた米国の労働者の多くが前回の選挙で共和党のトランプ氏に投票した。

 労働者など庶民の味方であるはずの民主党が仕事を中国に持っていき、資本家の味方であるはずの共和党が仕事を中国から取り戻そうとしているという逆の皮肉なことが生じている。

 アメリカの大学の授業料が高くなったのはこの20年だ。共和党政権が何もしないのは分かるが庶民の味方であるはずの民主党政権は学費が上がることについてはなにも政策を取ってこなかった。今は銀行から多額の借金をしないと大学には行けなくなっている。

 もちろんオバマ大統領が国民皆保険を進めたことは評価されるべきだろう。だが庶民のための政策はそれ以外に目立ったものはない。

 どうして民主党が労働者のための政策を取らないのか不思議でならなかった。だがたぶん「民主党は労働者の政党ではないから」というのが結論なのかと思っている。

2020年5月27日