ドラコの資産運用 織田俊夫

政治、経済、社会、を常識眼で分析すれば資産は10倍になる

ソフトバンクグループの「のれん代」という含み損

 一般的に「のれん代」という意味は知られていないのではないだろうか。

 企業を純資産以上の価格で買収した時に生じる差額を損失として計上せずに資産として計上する方法のことだ。

 「のれん代」とは含み損であることを実感して分かっている投資家は少ないし、ソフトバンクグループ(以下ソフトバンク)についてあれこれ批評しているYOUTUBERなども分かっていないのではないかと思っている。

 1000億円の純資産の企業を1兆円で買収すると差額の9000億円が「のれん代」となる。

 1兆円のお金を株主に払って会社を買ったあとその企業が経理上の価値が1000億円しかなければ9000億円を損として計上しないといけないと思うだろう。だがその企業が将来利益を出して最終的にたとえば3兆円ぐらいの値打ちのある会社になるともくろんで買収する。

 そんな場合企業には9000億円の損失を出さなくていいこととなっている。その9000億円を「のれん代」という資産として計上する。毎年この企業が1000億円以上の値打ちを出したらそれを利益として計上せずに「のれん代」を差し引いていくことにするのだ。

 純資産以上の買い物をしその差額は経理上損失として出ていない。もし会社が成長して利益を出さなければ損失となる「のれん代」という「含み損」が大量にあるのがビジョンファンドだ。どれだけの金額が「のれん代」なのかは私はしらない。

 もちろんビジョンファンドの投資先のどれかが利益を出すかも分からないが、私はそんな博打に付き合いたくない。

 アリババは習近平に睨まれれ将来はないし、ビジョンファンドは「のれん代」という「含み損」の塊だと私は思う。

 そんなソフトバンクに私は投資するつもりはない。

2022年2月21日

投資はご自身の判断とリスクでお願いします。