ドラコの資産運用 織田俊夫

政治、経済、社会、を常識眼で分析すれば資産は10倍になる

ロシアを敵にしてインドを迷わせてしまったバイデン民主党政権の大失策

 21世紀2050年にかけて世界の経済大国はアメリカ、中国、インドの3か国であることは万人が認めるところだ。

 そして自由、民主主義、基本的人権をないがしろにする世界の巨悪、万人の敵は中国共産党であることも、自由、民主主義、基本的人権の価値を共有する人々にとって認識されている。

 世界に3大国があってそのうち1国が不当国家であった場合、他の2国が共同して封じ込めを行わないといけない。

 ロシアのウクライナ侵攻まではそのことが旨くいっていた。

 そもそもインドは地政学上隣接するパキスタンと中国と対立をしている。

 インド、パキスタン戦争は過去に何度も行われ、国境紛争を繰り返し、お互いに核兵器を持って脅しをかけてきた。

 インドは中国ともヒマラヤ山脈で遮られているものの、国境紛争が絶えない。中国とインドは21世紀に台頭する新勢力であることをお互い自覚していて対立が絶えない。

 インドは遠交近攻の政策で近くの中国と対立しロシアとは手を結ぶという外交をつづけてきた。

 2010年後半のトランプ政権になって日米欧の中国封じ込めが始まると、インドもこれに同調する方針を取ってきた。

 インドを日米欧に抱え込むことに安倍前首相が積極的に尽力しインドもそれに応じた。安倍政権はインドが地政学上中国と対立することを見抜いていたのだ。

 しかしバイデン政権はロシアを刺激しウクライナへの侵攻をさせてしまったことによって日米欧印の中国包囲網に亀裂を入れてしまった。

 インドは対中戦略の上でロシアとの関係は良好でなくてはいけない。そんなインドにロシアへの制裁に加担せよと言っても嫌がるのは当然だ。

 アメリカはロシア叩きに注力してしまい、肝心の中国叩きへの力を分散させてしまった。そればかりせっかく築き上げてきた日米欧印豪の中国包囲網に微妙な秋風を吹かせてしまったと言っていい。

2022年4月16日