ドラコの資産運用 織田俊夫

政治、経済、社会、を常識眼で分析すれば資産は10倍になる

マンションの耐震ゴムは何年持つか本当はわからない

 久しぶりに高校時代の友人たちと呑んだ。

 理系が多くいたので量子力学、宇宙の話、地球温暖化の真実、建築土木の話、半導体の話とかなりの部分理系話になっていた。

 私は文系だが実は結構その手の話は好きだ。

 文系なので素人でバカでいいわけでいろんな疑問を専門家である理系の人達に投げかけることができる。たまに専門家である彼らが答えに困ることがあるのが面白い。

 理系飲み会もなかなか楽しい。

 仲間の一人は建築を勉強していまも大型ビルの建設をしている。

 彼が言うには地震の揺れを緩和するために最近よく設置されている免振ゴムは何年持つか分からないらしい。

 だれも実験をしたことがないからだ。

 確かに誰も実験できていない。免振ゴムが開発されたのはおそらく早くても20年前だから、その時何年持つか実験を始めてもまだ20年しかたっていない。

 ゴムは時間とともに変質して固くなったりもろくなったりしていく。鉄やコンクリートと比べて時間とともに劣化しやすい物質だ。

 また鉄やコンクリートは長い歴史をもっていて少なくとも何千年の歴史があって劣化についてはだいたい予想がつく。一方で合成ゴムは20世紀になってからのもので100年の歴史もない。

 大型ビルに免振ゴムが使われているが、100年持つかもしれないし、もしかすると30年もしたら劣化して取り換えることになるのかもしれない。

 普通に考えてコンクリートや鉄筋よりもゴムの方が腐食が早いだろうから、ビルの寿命を100年とすれば3回ぐらい免振ゴムを総取り換えしないといけないのかもしれない。 

 まあ顧客に何年持つか分からないと言ったらつけるのを迷ってしまう。耐久性について議論なしで買ってもらうほうが地震が起こった時に被害がないわけで顧客にとっていいというメーカーや政府の考えなのかもしれない。でもやっぱり説明はしておいたほうがいいと思う。

2022年6月16日