一昨日東京は快晴で皆既月食がよく見えた。
街灯の灯で見えないかと思ったが皆既月食の間もうっすらと月全体が見えていた。
月をまともにみるなどおそらく小学校以来かもしれない。平安時代の貴族たちは月の満ち欠けを楽しみにしていたことを古文で学んだ。だからと言って月を見ることなどなかった。
とは言うものの私の世代はアポロ11号が月面着陸するなど宇宙への関心はあった。
私がぼんやりと不思議に思っていたのは、重力(=引力、定義が違うのは知っているが)はどうしてあるのかということだった。
中学時代だったか高校時代だったか、先生がニュートンの法則を説明すると言うので楽しみにしていた。
だが授業で説明があったのはすべての物質には引力があるということだった。私の疑問であるどうして物には引っ張る力があるのかという問いの答えにはなっていなかった。
理科オタクの友達に聞いたら、それを説明するのは大変で簡単に理解できないらしい、と言ったのを覚えている。
後で分かったのはアインシュタインの法則を理解しないと分からないということだった。
もう一つ不思議に思っていたのは宇宙の果てはあるのかだった。理科オタクの友達は宇宙は無限なんだと言ったが納得がいかなかった。
この世の中は三次元ではなくて時間を含めた四次元で成り立っているというのを聞いた。
三次元での球体の表面は二次元の世界でその表面は縁がない。ある方向に行けばどこまで行っても表面をぐるぐる回るだけだ。古代の人達が考えたように海の淵があってそこから奈落に落ちるようなことはない。
小学生の私は宇宙は四次元空間での三次元での球体のようなものがあると考えていた。宇宙のある方法に行けばぐるぐる回るだけで球体の表面のように淵がない。そんな風に小学生の私は考えていた。なかなか私は偉かったのだ。
もう少し数学に素養があったら物理学者にでもなったかと人は思うのかもしれない。
今回の皆既日食を見ている日本のこどもたちから将来宇宙の成り立ちに革命的な理論を出してく人が出てくるかもしれない。
私は宇宙のダイナミックな皆既月食よりも同じ日にあったアメリカ中間選挙を先にブログにするふつうの大人にいつのまにかなってしまったようだ。
2022年11月9日