ドラコの資産運用 織田俊夫

政治、経済、社会、を常識眼で分析すれば資産は10倍になる

映画「ヒトラーのための虐殺会議」を観てきた。

 ナチスの幹部がリゾート地のバン湖のほとりの屋敷で会議を持ち、アウシュビッツ建設を含む大量ユダヤ人虐殺を計画決定する2時間の会議を資料に基づいて再現した映画だ。

 1942年ドイツはフランスを降参させ東はソ連領内に深く攻め込んでいて最大版図となっていた。占領地域のユダヤ人は1100万人に達していた。特に東ヨーロッパやソ連国内のユダヤ人口が多かった。

 ドイツ政府高官や欧州各地から集められたナチス責任者がユダヤ人の大量虐殺を計画する。

 何よりも恐ろしいのは淡々とユダヤ人の数を確認し、輸送方法を考え、1日の処理(虐殺)能力と方法を検討していくことだ。

 ドイツ人らしく午前中に会議は始まり簡単な食事を挟んで2時間で会議は終了し全員が計画に賛成する。

 途中ユダヤ人とドイツ人の混血はどのように処理するのかという議論がなされたり、戦争でドイツ軍の兵士として戦ったユダヤ人の処遇をどうするかについても意見が交わらされる。

 議題が大量虐殺でなくて、どこかのグローバル企業の新製品販売会議であれば、各自端的に意見を言い、議論をし、無駄話をせず、現実論を述べ、大義を述べ、結論を出し、時間通りにしっかり終わる、まったくお手本になる会議だ。

 80年前ドイツ人はかような議題を冷徹に良心の呵責なしに議論したのだ、どうしてここまで狂ってしまったのだろう。

 ドイツ政府が戦後言うようにナチスが悪かったということでは済まされない問題だと私は考えている。 

 そしてもう一つ、未だに分からないのがどうしてユダヤ人はここまで憎まれ排斥されたのか日本の歴史の教科書だけでは私は分からない。

2023年2月6日

 

 

 いずれも殺されないドイツ人と殺されるユダヤ人に線引きされることになる。

 この会議で決まられた通りユダヤ人は計画的に(映画では)600万人大量虐殺された。