「最近の若い者は。。」という年配の若者に対する批判の言葉は今はもう死語になっている。
おそらく社会に反攻して髪を伸ばし、ロックフォークを歌い、デモに参加していた若者を戦中戦前世代が批判して言ったのだろう。戦中戦前世代は第二次世界大戦の敗戦で価値観を根底から覆されているので当時の若者に正面切って文句を言えなかったのだと私は思っている。
その後も若者たちを「しらけ世代」「バブル世代」「団塊ジュニア世代」「氷河期世代」「ゆとり世代」と揶揄し続いていた。しかし最近はそんな世代の名も聞かなくなってしまった。
私はその理由は全体的に昔の若者よりも今の若者の方が立派になったからだと思う。もう一つは多様化し個性が強くなったのでひとまとめで言うことが出来なくなったのだろう。
その証拠に実際に犯罪率が表わしている。
1960年殺人犯検挙は人口10万に当たり3.04人から2015年0.68人に下がっている。
20歳〜29歳の殺人犯検挙は1960年9.07人であったものが2015年0.96までも下がっている。
70歳以上の殺人犯検挙は1960年1.11人であったものが2015年0.44人となっている。
日本全体で殺人犯検挙は減っているのだが、その中でも若者の犯罪が大幅に減少していることが分かる。1960年当時若者の犯罪は年寄りの8倍だった。
その昔街を歩いていると肩をぶつけてはいけないお兄さんが大阪の街を結構歩いていたように思うが、今東京の地下鉄でそんな人を見るのは稀だ。これは街の違いだけではないと思う。
2023年3月29日