ドラコの資産運用 織田俊夫

政治、経済、社会、を常識眼で分析すれば資産は10倍になる

中国の人口は10億人は本当?合計特殊出生率に出ている誤魔化し、正しくは0.8のはず。その4

 前回中国の年齢ごとの女性人口を1000万人とし1980年時点で25歳以上の女性は全員こどもを持っているというモデルを想定し一人っ子政策が厳格に取り進めらた場合、合計特殊出生率が2.6〜1.6の時のシミュレーションを行なった。

 結果10年もしないうちに15歳以上の女性が全員子どもがいることになってしまった。

 反論がいくつかあるだろう。それはすべてシミュレーションほど現実は単純ではないと言う主張だ。

 まず1980年時点で25歳以上でこどものいない女性人口が一定数いたはずというものだ。それは事実だ。

 当時早婚で子どもを早く産むことが妻の義務とされていた中国で25歳以上のこどものいる女性の割合は9割程度だっただろう。モデルは正確ではないが大きく離れているわけではないだろう。

 逆に25歳以下は全員こどもがいないとしたが、当時早婚でかなりの女性が既に出産していたことが考えられる。

 1980年の段階でこどもがいない15歳〜49歳の女性人口はシミュレーションの1億人より多かったとも少なかったとも考えられる。

 25歳以上の子供のいない人口、25歳以下のこどものいる人口を一定の比率を入れて修正すれば良い。

 次に各年齢の人口は均等に1000万人ではなく1980年当時は若い世代の方が人口が多かったという指摘がある。

 若い世代の人口が多いと同じ子供の数を生んでも特殊出生率は小さくなる。

 たとえば25歳の人口が2000万人で49歳の人口が500万人だったとする。25歳の女性が10万人の子どもを産んだ場合0.5にしかならないが49歳の場合は2.0になってしまう。

 これも事実だ。しかしこれも修正すればよい。

 逆に人口が歪と言えば一人っ子を政策すれば15歳になる女性の数は1980年の15年後から毎年減ることになる。その後若い女性の方が少ない人口構成に変化していく。

 そして同じ出生率でも生まれてくるこどもの数は減ることになる。

 次に中国には戸籍のない人たちがいて実際にはもっと人口が多いと言う主張もあるだろう。また中国政府が二人目のこどもを一部認めていたこともある。

 彼らがどのぐらいいてまた結婚できてこどもを持つことができるのかはわからないがこれも数値化してモデルにを修正すればいい。

 シミュレーションのモデルを修正すべきであることは間違いない。だが修正してもひとりっ子政策を40年近く続けてその間合計特殊出生率が1をはるかに超えることはないと言う結論になるはずだ。

2023年4月15日