一人っ子政策を行う中国において公表されている合計特殊出生率2.6〜1.6などあり得ないと言うことを4回にわたりモデルをもとの説明をしてきた。
加えて今回は常識から考えて中国の合計特殊出生率2.6〜1.6がいかにバカげた数字であるかを述べてみたい。
合計特殊出生率は一人の女性が一生に産むこどもの数だ。このブログで述べたように女性が一生に産むこどもの数は生理が止まるまで分からないので想定に基ずく計算式になっている。
よって実態と実際に産むこどもの数に差はでてくるが、一方でおおむねの数値を表していると考えてもよい。
中国の過去40年間で一番合計特殊出生率が低かったのは2000年前後数年間の1.60だ。
中国に3人兄弟がいないとすると60%の女性が一生に二人のこどもを生み、40%の女性だけが一人のこどもしかいないことになる。
特別な場合だけ二人目のこどもを生むことができると中国当局は言っていたが、60%が特別だったことになる。
共産党員は10人に1人だから特権を利用してすべてがこどもを二人もったとしても合計特殊出生率は0.1人しか増えて1.1人にしかならない。
ほとんどの女性が一人しかこどもを持っていない社会で合計特殊出生率が1.6以上と言うのは考えられない。
次に他国との比較だ。
2020年中国は1.7で187か国中132位で中位よりやや下にいる。だが133位~187位までのどの国も一人っ子政策をしていない。
中国より下位に日本は1.3人、韓国0.8人がある。
両国とも一人っ子政策をしていない。にもかかわらず合計特殊出生率は中国よりはるかに低いのだ。
日本はも韓国も人口を増やそうと躍起になっているのに一人っ子政策をしてきた中国よりも低いのだ。
韓国は社会が封建的で女性の地位が低いことに加え経済環境が悪化しているのが原因とされているが、中国は韓国以上に深刻なはずだ。
韓国との比較を考えれば中国の出生率は世界最下位で0.8以下になるはずだ。
2023年4月21日