ドラコの資産運用 織田俊夫

政治、経済、社会、を常識眼で分析すれば資産は10倍になる

映画「最高の花婿、アンコール」を観てきた

 保守的なカトリック教徒夫妻の4人の娘たちが結婚相手は全員外国人を選んだった。異文化、異宗教の家族問題の騒動を描いたフランス映画「最高の花婿」の続編らしい。

 フランスの名家ヴェルヌイユ夫妻の4人の娘たちは、アラブ人、ユダヤ人、中国人、コートジボワール人と、それぞれが外国人と結婚し、幸せな結婚生活を送っていた。

 しかし、移民である婿たちはパリでの生活や仕事に不安を抱え、海外移住計画を考えていたが結局最後フランスに住み続けることになったドタバタ話だ。

 フランスは大国だ。

 日本人のイメージはファッションと料理なのだろう。

 だが日本とは違い英国と肩を並べる植民地を持つ帝国主義国家だったし。日本より100年以上早く産業革命があった。さらに日本とは違って第二次世界大戦戦勝国だ。

 日本人からすればナチスドイツにパリを占領されてアメリカのお陰で反撃できたと言いたいだろうが中国と同様戦勝国だ。しかも拒否権を持つ国連の常任理事国で核保有国だ。

 地図を見ると今のフランスは小さいが、日本人はこの話をすると驚くのだが、日本の1.5倍でドイツの2倍近い国土がある。

 4人の婿たちはすべてかつてのフランスの植民地から来た人たちだった。

 ヴェルヌイユ夫妻は婿たちあるいは彼らの親の母国、アルジェ、イスラエル、中国、コートジボワールをめぐる旅行するが惨憺たる旅の話を4人の娘夫婦の前でする。

 4か国の悪口で差別的発言と取れるお構いなしの本音トークが面白かった。

 結局4人の娘夫婦はフランスに留まることになるが、たとえば中国人の婿はチベット問題の民主化運動に関わったと言うことでビザが降りずに諦める。中国には自由がないのだ。

 逆に4人の婿たちはフランスで自分たちが差別されているとストレートに言う。中国人の彼は街を歩いていてもATMで現金を下ろそうとしてもアジア人は狙われていると訴える。

 最後4人は行こうとしていた国々が夢のような国でないことに気が付き、やっぱりフランスは自由で寛容で豊かな国だと言うことで海外移住をやめることになる。

 フランス、アルジェ、イスラエル、中国、そしてフランスの悪口を臆することなく散々言い合うところが〇。フランスのいい所は確かにそうなので〇、ただ本当はフランスはけっこう問題があるわけでみんながヴェルヌイユ夫婦や娘夫婦のようにうまくいっていない現実があると思うと☓。

 星は二つ、だが面白かった。

2023年4月24日