リーダーの一番の責任は「みんなに未来を示した上で決断すること。」だと常々考えている。
その点で今回プーチンが反乱したプーチンを許してベラルーシに亡命させ実質許したのは歴史に残る英断だ。
プーチン大統領の指導力の低下だがプーチン政権はこれですぐに崩壊することはなさそうだと報道されている。実際に私もそうだと思う。
西側メディアでは一切報道されていないが、プーチン大統領の演説はユーチューブで翻訳付きで視聴することができる。
プーチン大統領は「我々ロシア人同士が戦っているわけにはいかない。敵はロシアの外にいる。ロシアを崩壊させて小さな国に分解しようとする勢力と戦わなくてはいけない。ワグネルにはそのことを説明した。ワグネルは今までロシアのために戦ってきてくれた。」と言った。
おまけに
「ワグネルには感謝している。」と。
プーチン大統領にしてみれば裏切者を八つ裂きにしたい気持ちでいっぱいだったはずだ。彼はソ連KBG秘密警察の出身だ、プリコジン氏を暗殺してなき者にするのはオプションだったはずだ。だがその怒りを押し込んで許すという決断をした。
今ロシアがやらなければいけないことはロシアを分断分割してその上で食い物にしようとしている勢力、今回の演説でははっきり言わなかったが、アメリカや欧州にいるグローバリスト、米国民主党を利用している勢力、が本来の敵でありこれに対してロシア国民は団結して戦わないといけないと国民に未来を示した。
プーチンの意思をベラルーシのルカチェンコ大統領からプリコジン氏に話をして最終的に矛を収めるように説得したのだ。
アメリカもウクライナもワグネルの反乱に乗じて反転攻勢をしようとしていたのだろうがプーチン大統領の決断で完全に頓挫した。
誰かが言ったように世界の人口の半分以上はロシアを積極的あるいは消極的に支持している。それはロシアの金やエネルギーが欲しいからだけではない。ロシアにも言い分があると考えているからだ。
プーチンを支持する人は日本では100人中1人以下だろうから、プーチンが大英断をしたという主張は誰も聞かないだろう。
だがプーチンを悪人と決めつけている日本人の多くも彼の今回の決断の結果、戦局をロシア側の致命的な不利にならずに収めたたことになったことは認めざるを得ないはずだ。
2023年6月29日