「DIE WITH ZERO」を読み終わった。
ふと学生時代のことを思い出した。
入学早々に先輩から、就職したら自由はなくなるからやりたいことはすべてやっておけ、と言われてそのことを肝に銘じていろんなことを4年間やったと思う。
何をするにしてもある程度金は要るので家庭教師、喫茶店の店長、漬物屋、世論調査、事務職、などなどいろんなアルバイトをした。そのアルバイトもいい経験になった。
その金はすべて使いきっていた。
旅行などの自分に使うこともあればクラブでの飲み食いは原則先輩がおごることになっていたので手もとに金が無くなっても払っていた記憶がある。
就職しての最初の給与の手取りはバイトの収入と学生時代の親からの仕送りを合わせたものより少なかった。
だが卒業するときに財布に入っていたお金はほとんどなかった。
金をすべて使いきったことに何の後悔もなかった。
いろんな経験ができたからだ。あの頃の友人に会うと昔話に花が咲く。本当にバカなことをやったものだと思うが、楽しかった思い出ばかりだ。
「DIE WITH ZERO」の著者は「卒業」を「死」に置き換えて生きていけということだろう。
具体的な金の使い方やその計算方法が書いてあるので実行してみることにする。
だがそう思っているのに円高が進んでいるとか米国金利が下がっているとか気になってどこに投資したら儲かるかなどと考えてしまっている。
人の性なのかもしれない。卒業は4年後と決まっているが、いつまでも生き続けると人は勘違いするからなのだろう。
2023年7月16日