ドラコの資産運用 織田俊夫

政治、経済、社会、を常識眼で分析すれば資産は10倍になる

横須賀のアメリカ海軍向け不動産

 沖縄県横須賀市などに駐屯するアメリカ軍兵士用に民間の賃貸住宅が基地の周辺にある。

 大家は一般の日本人で賃貸するにはアメリカ軍による住宅の審査が必要となっている。合格するには多少の改築修繕をしなくてはならない。

 定期的に人事異動があってアメリカ兵士は突然本国に帰るので賃貸契約条件で大家が不利な点もあるが、一方で家賃は一般の日本人に貸すよりも高く設定されている。

 かつては兵士がアメリカと同じように土足で住宅に入ったり、壁や床をひどく傷つけたりする問題が生じていた。しかし最近はアメリカ軍側も教育の徹底を行ったからだろう、お行儀のよいアメリカ兵士がほとんどのようだ。

 横須賀の不動産屋によると過去10年ほどは横須賀は人口流出があって住宅が余り、またアメリカ海軍に対する住民の理解もあって、住宅の供給はそこそこ順調だった。

 大家にしたら余った住居を少しの修繕で普通より2,3割高く借りてくれる、しかも日米同盟が破棄されることは永久的にないので安定したお客さんだ。大家の中にはアメリカ海軍兵士用の住居をわざえわざ新築で建てる人たちも出ていたようだ。

 安定した儲け話だと誰もが思っていたのだが、この1年半は事情が違ったようだ。

 ウクライナ戦争が原因だと思われるが横須賀の幹部クラスの兵士たちがいなくなってしまったのだ。ウクライナ戦争が始まってから明らかに横須賀周辺の米軍用賃貸物件は余っていた。

 この2,3か月徐々に戻りつつあるが、横須賀に並ぶアメリカ兵士向けの不動産屋の壁や窓には空き家物件が所狭しと並んでいたのだ。

 沖縄県北谷町(ちゃたんちょう)にもアメリカ軍用の民間賃貸住宅が沢山あったが基地の移動で多くの物件が余っている。 

 儲かって安定していてもいつどこでダメになるか分からない。同じ籠にたまごを入れるなと言うが、儲かるからと言って一点集中の投資はリスクがあるのだ。

 賭けにでて一気に儲けようという時以外は一点集中は避けるべきだと思う。

2023年7月22日