ドラコの資産運用 織田俊夫

政治、経済、社会、を常識眼で分析すれば資産は10倍になる

悪性でも良性でも今の日本は物価が上がる方がいい、は暴言ではない。

 日銀発表によると6月消費者物価指数は3.0%で2023年に入ってから6か月間プラスとなっている。

 明らかに1990年バブル崩壊後の長年のデフレから抜け出している。

 6月は鶏卵、炭酸飲料、ハンバーガー、携帯電話、洗剤、など生活物資が10%以上値上がりしていて、値下がりは電気代ぐらいしかない。

 インフレの原因は明らかに材料費上昇が原因だ。

 スーパーに行くとなんでもかんでも値段が上がっていて不安になる。

 コストが上昇してインフレになるコストプッシュインフレには材料費によるものと人件費によるものがある。

 そして一般には前者は悪いインフレ、後者は良いインフレとされる。

 人々の給与が上がってのマイルドなインフレは人々が豊かになるので良いが、物の値段だけ上がるインフレは人々の生活が苦しくなるので良くないということだ。

 今日本で起こっているインフレはコストアップインフレで良くないインフレになる。

 だが政府は国民生活安定のため賃金アップを経済界に指導している。経済界もこれに従い円安で儲かっている企業が先導して賃金アップの方向に進んでいる。

 人々は長いデフレに慣れてしまって物を買わないことが普通になっていた。

 最近になって人々は将来物の値段があがることに気が付き今の間に買っておこうとしている。消費行動に変化が出ている。

 今後、車、家電製品、などの耐久消費財の買い替えが早まり、旅行、趣味への消費が前倒しが目立つことになるだろう。

 そして消費が増え企業利益が増え賃金が上昇すると言う経済循環が生まれる。

 人々の消費行動に変化を与え景気回復のきっかけになり材料費の値上げが一定で収まるのであれば、今の悪性インフレは必ずしも悪いとは言えないだろう。このままうまく軌道に乗って欲しいものだ。

2023年8月3日