映画「ウェルカム トゥ ダリ」を観てきた。
シュールリアリズムの画家サルバドール・ダリの半生を描いている。
芸術学校を中退した若者がダリの付き人になるが、その目を通してダリの生活と人間関係を描いていた。
ダリと言えば中学校の美術の教科書に溶けていく時計などが描かれている絵があった。ピカソと同じく変な絵を描くものだと思っていた。
シュールな絵を描いてみようと先生が言ったのだが、まったく手につかなかった記憶がある。
そのダリの独創性は最初欧州では受け入れられずアメリカで爆発的に売れた。その金でダリはある期間一流ホテルに泊まり続けていた。
天才にありがちな凡人にできる普通のことができない。
朝食のゆで卵を割ることができず長く連れ添った愛人に割ってもらう。小さなケガをして破傷風になると大騒ぎをして倒れ若い男の所に行った愛人を呼び戻す。突然笑い出して発作を起こす。
絵が描けない時は派手なパーティーを繰り返す。美女はパーティーに集まってくるし女性に性転換した友人もいる。だが女性は若い時に知り合った相応の年の愛人だけだ。
絵を描くことしかできず個展を開いたり絵を売ることもできず回りがすべてやる。なかなか絵を描こうとしないが書き出すと数日没頭する。
私は発達障害の気がある、凡人なので程度はダリほどひどくはないが、ダリの当たり前のことができないところに共感を覚える。
それにしても生活も作品も周りのことなど気にせず思ったままのことをしている。
天才には普通の人はなれない、という当たり前のことが分かった気がする。
2023年9月11日