ドラコの資産運用 織田俊夫

政治、経済、社会、を常識眼で分析すれば資産は10倍になる

田舎の飲み会は金がかかる

 30年ほど前だと思うが、栃木県のある町に出張してホテルの近くで比較的大きな居酒屋で飲んでいたことがある。

 一人で飲んでいると何人も私に声をかけてくる、東京から来たというとそうかそうかと言って話を続けてくるのだが、訛りが強くて何を言っているのかさっぱり分からなかった。

 居酒屋は比較的広い県道に面していたが、店の前に20台位停められる駐車場があった。客はみんな車を運転してきて、散々飲んだ後に自分で運転をして帰って行った。

 日本で飲酒運転を一度もしたことのない私にとっては衝撃だった。あの頃は田舎ではまだ飲酒運転が普通だったのだ。

 今はあのオジサンたちも代行やタクシーを利用しているのだろうか。店はやっていけているのだろうかと思う。

 飲酒運転と言えば欧州に駐在しているころよくやっていた。

 国によって違うが法律上ビール小瓶1本から2本であれば許容されている。実際はそれ以上飲んで運転している人がほとんどだった。警察がたまに取り締まりをするが、いい加減で路上の線の上をまっすぐ歩ければいいことになっていた。

 私も翌朝どうやって家にたどり着いたか記憶がないのに車はちゃんと車庫に入っていた記憶が何度もあった。

 今年沖縄に行った時レンタカーを借りて沖縄中部辺りをうろついていたのだが、飲み会になると代行かタクシーを頼むことになっていた。飲み代は比較的安いのだが、代行やタクシー代を考えるとそれほど安くないことになる。そして都心ならば酔っぱらっても電車で家まで帰れることを思えば不便だ。

 悲惨な事故が続いていて飲酒運転を禁止するのは分かるが、車を運転する社会では不便だし負担が大きく経済をかなり押し下げていると思う。

 自動運転が可能になればあの栃木のオジサンたちはまた気軽に飲めるようになるのだろう。あと2,30年掛かるのかもしれないが栃木の田舎に革命が起こることになる。

2023年9月27日