ドラコの資産運用 織田俊夫

政治、経済、社会、を常識眼で分析すれば資産は10倍になる

ヨルダン・イスラエルの死海に行ったのを思い出した。

 今回のハマスイスラエル紛争でサラリーマン時代に死海に行ったことをおもいだした。

 ヨルダンで仕事があったのだが休日に死海までタクシーを1日借りて観光に行った。

 出張に行って時間があるなら必ず現地の観光をして来いと会社の上司から言われていた。お客さんを案内する可能性があるだけでなく、その国を理解するために観光地を見てくるのが良いと言う考えで、ある意味会社の教育方針のようなものだった。

 死海は塩分が10%を遥かに超えていて塩が水に飽和している。浮力が高くて人の体が沈まない、泳がなくても体が浮くのだ。

 ヨルダンの首都アンマンから土獏と時折民家というようは典型的な中近東の砂漠の景色が続く。

 死海が近づくと道路はどんどん下っていく。死海の湖面は海面下450メートルにあるのだ。

 死海のほとりに小さな日本の公衆トイレのような建物がある。

 そこにいるアラブ人のおじさんに2,3千円支払うとタオルと海水パンツを貸してくれる。海の魚とかクラゲに刺されたりすることはないのかと聞いたら、おじさんは生き物はいないから大丈夫と言う。塩分濃度3%程度の海水でも十分塩辛いのにその数倍の塩分なのだから当たり前だ。

 おじさんは一冊の本を持ってきて浮いて喜んでいる私に渡す。アラビア語の本で読めないのだが、読んでいるふりを知ろと言う、その姿を私のカメラで写真を撮ってくれた。

 湖から上がるとともかく暑い。気温が40度を超えていた。ダマスカスは35度ぐらいだったが、死海はそれ以上に暑い。

 高校の地学でやった1000メートル海抜が上がるごとに気温は6度下がると言うのを思い出した。富士山は4千メートル近いから地上より24度近く低いことになる。

 死海は逆なのだ。海抜マイナス45メートルだから地上より54~5度気温が高いのだ。

 写真やビデオだけでは、気温、匂い、温度、日差し、危険、などは実感できなくて現地で初めて分かることがある。

 死海は東側がヨルダンで西側はイスラエルだ。当時死海に浮きながら対岸が紛争地なのだなと思いを巡らしていた。

2023年10月23日