ドラコの資産運用 織田俊夫

政治、経済、社会、を常識眼で分析すれば資産は10倍になる

イスラエルがハマスに敗北するこれだけの理由その6 50年間にパラダイムシフトが起こっていた。

 イスラエルアラブ諸国中東戦争はすべてイスラエルの勝利に終わった。最後の1973年第四次中東戦争から50年が過ぎている。

 この50年間にパラダイムシフト、すなわち、当然のことと考えられていた認識や思想が、革命的劇的に変化している。

 一部過去のブログと重なるが、3つの大きな変化があった。

 一つ目はイスラエル支持国の地位の低下だ。

 50年前アメリカとその同盟国が世界に占める経済規模は大きくイスラエルはそれだけで世界の半分以上の力を味方にしていた。

 だがアメリカと欧州はこの50年間で相対的な力は低下し続けてきた。中国、インドなどの国が経済発展をし発言力を強めてきた。

 今はアメリカと欧州主要国は世界の一部になった。パレスチナを支持する国の合計GDPイスラエルを支持する国の合計を超えているだろう。

 二つ目はインターネットの普及だ。

 50年前パレスチナ人がどれだけ殺され街を破壊されても、気概あるジャーナリストが命がけで写真を撮って報道しない限り世界の人々が惨状を見ることはなかった。

 そしてアメリカのマスコミはイスラエルの味方だった。

 だが今はスマホイスラエルの残虐な攻撃が世界に広まるようになった。

 ネットの力は強い、ガザ病院爆破はパレスチナ側の攻撃だとイスラエルが発表したが、すぐに証拠だとされた映像はログから昔の映像であることがバレてしまった。さらに誤爆してしまったという盗聴も方言からパレスチナ人でないことが分かりネットで拡散されている。

 三つ目は戦闘方法だ。

 50年前戦闘機で先制攻撃を加え戦車で進軍するやり方で大勝利した。

 だがウクライナ戦争でロシアはウクライナの携帯ミサイルとドローンに反撃され、結局キーフ占領を諦めることになった。

 イスラエル軍はロシアと同じ戦法だ。ハマスウクライナと同じ戦法を用いるだろうし、さらに地下壕を掘り進めているので神出鬼没だ。

 イスラエルアメリカとその同盟国の支持で世界を味方にし、メディアを通してプロパガンダを行い、戦闘機と戦車で敵を蹴散らかしたのは50年前のことだ。今は世界の反イスラエル勢力は力があり、イスラエルの残虐行為は日々ネットで流される。イスラエル軍は空にドローン陸にジャベリン地下に伏兵と地雷に狙われることになる。

 この50年のパラダイムシフトは確実にイスラエルにマイナスになっている。

2023年10月26日