ドラコの資産運用 織田俊夫

政治、経済、社会、を常識眼で分析すれば資産は10倍になる

インドが長期投資に適切な二つの理由 その6

 インドにはいろいろな課題や問題、カースト制度、女性の地位、識字率、民主主義での決定手続き、があるので皮肉に聞こえるかもしれないが、だからこそ長期投資には最適だ。

 インドは中国の共産主義とは違って政府が改革は一気にすることはできない。世界最大の民主主義国家であって何事を決めるのも議論をしなくてはいけない。政府がやりたいからと言って基本的人権を簡単に踏みにじることはできない建前になっている。

 インドはこれからも10年単位で高度成長を続けるが、2000年代の中国のような猛烈な成長はないだろう。

 だが中国が2020年になって早くも中進国の罠にはまり低成長になったのに比べて、インドの高度成長はその分長く続くことになる。

 インドは身分制度であるカースト制度がいまだに残っていて近代化の妨げになっている。女性の地位も低くまた識字率も低い。

 カースト制度はインド特有の問題ではあるが今の先進国もそれぞれの身分制度があったし、女性の地位も低く識字率も低かった。先進国がこれらの問題を解決しながら近代化をしたようにインドも着実に解決していくことになる。

 インドは今後中国に比べてなだらでかつ中国よりも長い時間をかけて成長していくだろう。少々のアップダウンはあるが中国のように世界から孤立するようなことはないだろうし地政学的な問題や人口減少の問題はない。

 心配はなく今後30年間成長が期待できる国だと私は考えている。

2024年1月28日