ドラコの資産運用 織田俊夫

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葛飾北斎は日本の天才か!すみだ北斎美術館に行ってきた。

 先日すみだ北斎美術館に行ってきた。

 平日なのに人がいっぱいでほとんどが外国人だった。浮世絵はモネなどヨーロッパの印象派に影響を与えたらしい。今も美術館で外国人が興味津々な姿で浮世絵を見ているのが面白い。

 北斎と言えば富岳三十六景だが実際は46図ある。中でも有名なのは英語でビッグウェイブと呼ばれる「神奈川沖浪裏」だ。

 大波にもまれる舟と先が大きく割れて巻かれそうな波の向こうに富士山が見える。日本で一番高い富士山が波の下に描かれていて波の大きさを表している、まさに傑作だ。

 私は常々西洋絵を描く人にどうして「静物画」はあるのに「動物画」(アニマルと言う意味ではなく動くものという意味)はないのかと聞く。グラス、皿、花、くだもの、などの絵はあるが犬や猫がジャンプしている絵はない。動きのある絵といえばナポレオンが馬に乗っているものぐらいだ。

 北斎は動く波を見事に描いている。しかも版画なので多くの色が使えない。紙の白色を含めて波を描くのに、青、薄緑、白、の3色しか使っていない。たぶん北斎には墨絵の技術があったからこそ表現できたに違いない。

 他の北斎の絵にも動きがある。ビッグウェイブのように画面全体が大きく動いているものもあれば、全体は静寂の景色で隅の方で人々が歩いている、あるいは談笑している、というような静と動の対比のようなものもある。

 西洋絵画を見ていて日本の浮世絵に影響されたとあるが、実際西洋人は一部しか吸収できなかったのだ。絵の中に動を入れることはモネにも不可能だったのだ。

 その後絵に動きをいれる日本人はマンガを描き発展させていくことになる。

2024年3月21日