中国の致命的欠陥は「カッコよくない」ことだ。
プロポーズする男性が選ぶのはフレンチレストランだ。イタリアンや日本料理であっても中華料理ではない。
憧れの車はドイツ車が多く超高級車になるとイタリア車やイギリス車だ。売れてるからと言って中国製の電気自動車を喜んで買う日本人はいない。
スーツもいいのは日本職人の仕立てか欧州製のものだ。だれも人民服を着て仕事場に行かない。六本木や銀座を歩いている若者が着ている服を「これ中国製」と言って自慢することはない。
欧米の作家や研究者の翻訳本は多く出版されているが中国人作家の本が紀伊國屋書店に横積みされているのことはない。
一部中国映画が日本で観ることができるが、映画の半分以上は漫画を含めた日本製で後はハリウッドなどのアメリカ、フランス、韓国映画が多い。
ハワイ、カリフォルニア、ニューヨーク、オーストラリア、パリ、イタリア、バンコク、ブラジル、などの街や国に、住んでみたいと言う日本人はいるが、好んで仕事以外の理由で中国に住みたいと言う人は私の周りにはいない。
中国は卓球で世界一だ。しかし殆どの日本のこどもは野球やサッカーに憧れる。子どもにとって卓球はそれほどかっこよくないのだ。大人たちも毎朝大リーグで活躍する大谷選手のニュースを見るが中国の卓球選手を見ることはない。
かつて中国に日本は遣隋使、遣唐使を覇権して律令制度、都市計画、陶芸、通貨、火薬、茶、文字、仏教、論語などの思想、などを取り入れた。
輝いていた中国の文化は主に日本に受け継がれ継承された。だが元の中国では度重なる飢饉、破壊、王朝の入れ替わり、共産革命で消滅した。
クールな過去とダサい今とのギャップが大きい。
中国が本気で世界の覇権を狙うなら経済と軍事で威勢を張っても「かっこいい」ものを作り出さない限り無理だと考える。
2024年4月6日