中学か高校で世界三大宗教は、キリスト教、イスラム教、仏教と習った覚えがある。
ウェキペディアで調べてみたらキリスト教20億人、イスラム教16億人、仏教徒4億人で世界の三大宗教だとしている。
実際はインドの人口が多くヒンドゥー教が10億人ぐらいいて仏教徒より多いが、民俗信仰だという理由で三大宗教には入らないらしい。ちょっと根拠が弱い感じがするが。
ところが20年ほど前違うという人が現れた。
海外駐在から帰ってきた私はフランス語の勉強を続けていたがその家庭教師だ。アフリカ系フランス人の女性で、毎週週末授業のために来てくれた。小さな東京の社宅に入ると背が高く天井に頭が付きそうで大きな体で部屋が一杯になった感じだった。
順調に教科書を進めていたのだが、宗教の所で大議論になってしまった。
世界三大宗教はユダヤ教、キリスト教、イスラム教で仏教は入らないと彼女は言う。このレベルの議論をするにはフランス語能力が足りなかったが、そんなことは言ってられない。あらゆる単語と知ってる限りの文章を使って反論した。
ユダヤ教信者は人口が少なくて三大宗教でないと言うと、彼女は一神教以外は宗教ではないと言い出した。
一神教こそが宗教で多神教はバーバリアン(野蛮人、未開人)の宗教だという。なんという上から目線でマウントか、猛然と反論をして結局授業にならなかった。
だが西洋人の宗教観はそんなものなのだろう。
仏教を三大宗教に入れるかどうかはユダヤ教、キリスト教、イスラム教の3宗教の信者の自由だから、せめてお互い仲良くやってほしい。そして他の宗教信者に迷惑をかけてほしくないものだ。
彼女も私の執拗な反論が嫌になったのか次の授業は教科書の宗教の部分を飛ばして先に進むことになった。
2024年4月17日